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刷毛目 古根来塗り
20年前から荒挽根来、刷毛根来、渕布根来、古根来、古代根来、ベンガラ塗など作ってきました。これらの名称は私が自分や工房の中で塗りの違いをわかりやすくする為に付けている商品名であります(根来塗りという名称は歴史的にも全国的にも有名)
当初は木製の良さをより手に感じさせたいと思い、厚手の木地を作りました。
それは現代社会の生活空間があまりにも人工的な素材が多くなり、例えばパソコンや車、インテリア、
人間回帰の意味も込めて、木の感覚を身体に呼び戻して欲しいと考えたからです。厚手の木地は重くなるので、なるべく軽いトチの木を主に使いました。しかし年々トチの木の入手が困難になり、トチの木より、ケヤキやサクラの木の方が入荷しやすくなりました。
今回提案する器はサクラの木で作りました。
サクラは硬い木で薄手の木地でも丈夫でありますし、料理をする方や食す方にとっても料理の味を追求していくと薄手の器を求める傾向にあることがわかりました。また塗りは色々してきましたが、やはり刷毛目がクッキリ出ている塗りの方がキズも気にならないし、実際丈夫であることもわかってきましたので、刷毛目のある塗りである古根来と刷毛目のある曙塗りでの制作を主にすることにしました。
塗りは木地に木固め、そして蒔地して、刷毛下地、中塗、上塗り、研ぎ、拭き漆の仕上げていきます。
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